今年1月に配信リリースさせて頂いたソロアルバム『Be Still My Soul〜静かに待て我が魂よ』の中で、個人的に一番思い入れのある1曲「モーセの母の歌」(英語タイトル”Jochebed’s Song”)のMV動画をYouTubeにアップしました。
これは聖書に登場する偉大な預言者モーセの赤ん坊の頃の出来事を、母ヨケベデからの目線で描いた曲になります。
当時、イスラエルの民はエジプトの支配下で奴隷の立場にありましたが、神によって選ばれ繁栄を約束されていたこの民は、苦しく重い労役の中にあっても強く栄えていきました。その繁栄と力を恐れたエジプト王ファラオは『全てのイスラエルの男の赤ん坊は、生まれたらすぐにナイル川に投げ込んで殺すように』と命令を下します。
母ヨケベデは可愛い赤ん坊のモーセを3ヶ月もの間隠して育てていましたが、これ以上は隠しきれないと悟った時、モーセを水に濡れないようにカゴの中に入れて川岸の葦の茂みに手放すのです。自分の命にも代え難い我が子の命、その小さな身体を川に委ねる…一体どんな思いでいた事でしょう。
ただ、彼女はあてもなく不安定な流れに向かって子を手放したのではなく、彼女自身を、そして赤ん坊のモーセをいつも守り導いて下さる真の父なる主を心の底から信じて、一番大切なものを握りしめているその手を離し、全てを主に委ねたのです。
(彼女の信仰に神は奇跡の出会いで応えて下さいます。続きが気になる方はどうぞ聖書の出エジプト記2章を開いてみて下さいね)
私達の人生の歩みの中でも、大切な物事や決断を自身で握り続けているか、それとも勇気を持ってその手を離し神の主権に明け渡すのか…分岐点に立たされる事があります。自分にとってかけがえのないものであればあるほど「手放して委ねる」というのは難しいものです。”良いお方”である主に信仰を置いた時、その信仰を持って人生を歩んだ聖書の人物達の証を見る時、頑なだった指一本一本の固さがほぐれ、主に向かって手のひらを伸ばしていくように少しずつ変えられていくのでしょう…
Be First to Comment